髪は紫外線でも乾燥でも傷む。見えないダメージから守るために知っておきたい基本知識

紫外線や乾燥は肌の問題と思っていませんか?

ヘアケアの知識はお客様との信頼関係を築くための大きな武器となります。

中でも見落とされがちなのが、「環境による髪のダメージ」。

紫外線や乾燥といった外的要因は、髪の毛に深刻な影響を与えることがあります。

しかし、そのダメージは見た目ではすぐにわかりづらく、気づかれにくいのが特徴です。

だからこそ、プロとしてしっかりと知識を持ち、予防・対策を伝えることが重要です。

目次

紫外線によるダメージは髪も日焼けするという事実

紫外線による影響は、肌だけでなく髪にも及びます。髪の表面を覆うキューティクルは、紫外線を浴び続けることでその構造に微細な損傷が生じ、内部のたんぱく質や水分が流出しやすくなります。

特に注意すべきは、カラーやブリーチ、パーマなどの施術を受けている髪です。

これらの処理によってキューティクルが開いた状態にあると、紫外線の影響をより直接的に受け、ダメージが深刻化しやすくなります。

また、紫外線によって毛髪内部のメラニンが分解されることで、褪色(色落ち)も進行します。カラーリングの美しさを長く保つためにも、紫外線対策は欠かせません。

乾燥による影響は冬だけでなく、年中注意が必要

乾燥のダメージは冬場だけの話ではありません。夏はエアコンの冷風、冬は暖房によって室内の湿度が極端に下がり、髪の水分も奪われやすくなります。

健康な髪が保つべき理想的な水分量は11〜14%とされていますが、乾燥した環境ではこれを下回ることが多くなります。

水分量が不足すると、髪はパサつき、広がりやすくなり、ツヤを失います。

さらに、乾燥によって静電気が起こりやすくなり、それが摩擦を引き起こしてキューティクルの損傷を加速させてしまいます。

【対策① 紫外線・乾燥のダメージから守る製品の活用】

環境ダメージへの基本的な対策は、「守る」ことです。

以下のような製品や方法を日常に取り入れることを、お客様にも積極的に提案していきましょう。

  • UVカット効果のあるアウトバストリートメントやスプレー
     日中外出する前に使用することで、紫外線から髪を保護します。顔や肌用の日焼け止めと同じように、髪にも必要なケアです。
  • 保湿効果の高いヘアミルクやオイル
     乾燥による広がりや静電気を防ぎ、内部の水分蒸発を防ぐコーティング効果があります。
  • 物理的な遮断:帽子・日傘
     特に日差しの強い季節には、物理的に紫外線を防ぐ方法も効果的です。ヘアセットを崩さない帽子の選び方や工夫をアドバイスできると、お客様の満足度も高まります。

【対策② 施術後・外出後のケアも重要】

紫外線や乾燥にさらされた髪は、その都度の「リセットケア」が大切です。

  • 帰宅後は髪を真水でしっかりすすぐ
     海水やプールに含まれる塩分・塩素は髪に悪影響を与えるため、放置せずにすぐに洗い流すことを伝えましょう。
  • 補修タイプのトリートメントでの集中ケア
     週に1〜2回、キューティクル補修やCMC補給を目的とした集中トリートメントを取り入れることで、ダメージの蓄積を防ぎます。

【まとめ】環境ダメージの“見えない敵”に、理美容師として気づけるかどうかが差になる

紫外線や乾燥といった外的要因は、日々の生活の中で避けられない存在です。

しかし、それによる髪への影響に早く気づき、対策を提案できるかどうかが、お客様との信頼関係を築く上で大きな違いを生みます。

なぜ髪が傷んでいるのかを明確に伝えられることで、お客様の納得感が高まり、あなた自身の提案力も向上します。

環境ダメージは目に見えにくいからこそ、丁寧なヒアリングと的確なアドバイスが必要です。

髪の美しさを守るための第一歩として、紫外線と乾燥の正しい知識を今のうちにしっかり身につけましょう。

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