「何を話していいかわからない…」その気持ち、よくわかります。
美容室で働き始めたばかりの頃、多くの新人理美容師がぶつかる壁のひとつが「お客様との会話」です。
「沈黙が気まずい」「どこから話していいかわからない」「無理に話しかけて変な空気にならないか不安」
そんな悩みを抱えていませんか?
でも安心してください。“話し上手”である必要はありません。
大切なのは、「話しかけようとする姿勢」と、「ちょっとした観察力」です。
今回は、緊張せず自然に会話を始めるための“きっかけ作り”のコツをお伝えします。
よくある悩み①話す内容が思いつかない

「何を話したらいいかわからない」と感じる一番の理由は、話題を探そうとしすぎているからです。
無理に面白い話や、美容ネタでなくても構いません。
会話のきっかけは、実はお客様自身の情報から生まれます。
よくある悩み②無言の時間が気まずく感じる

美容室は、距離が近く、沈黙が目立ちやすい空間です。
だからこそ「何か話さなきゃ」と焦ってしまいますよね。
でも、お客様の中には「静かに過ごしたい」という方もいらっしゃいます。
その場合は無理に話しかけるのではなく、安心して過ごせる雰囲気を大切にしましょう。
会話のきっかけは「観察」から始まる
実際の現場では、こんな観察ポイントから自然な会話をスタートできます。
▼ 髪型・色の変化
「前回より少し明るめにされましたね。ご自宅でのケア、何か変えられましたか?」
▼ 服装・アクセサリー
「そのネイル素敵ですね。いつもサロンでされてるんですか?」
▼ 季節や天気の話題
「最近、朝晩冷え込みますね。乾燥で髪のまとまり悪くなっていませんか?」
ポイントは、気づいたことを、そのまま言葉にすることです。
それだけで、自然な会話が始まります。
はい・いいえで終わらせない聞き方がコツ
せっかく話しかけても、「はい」で終わってしまうと会話が広がりません。
そんなときは、自由に答えられる質問を使ってみましょう。
- 「今日はお休みなんですか?」(→はい/いいえで終了)
- 「お休みの日って、よくどんな風に過ごされてるんですか?」(→自由に答えられる)
このように答えの幅を広げることで、お客様も話しやすくなります。
3つの“使えるテンプレート”
初対面のお客様に使いやすい会話の入り口をご紹介します。
① 季節+髪の悩みを絡める
「最近、湿気が増えてきましたね。クセの出方とか変わってきませんか?」
② お手入れについて聞く
「朝のスタイリングって、どれくらい時間かけられてますか?」
③ 最近のニュースや流行を話題に
「最近ヘアオイルのCM、よく見かけますね。ああいうの使ったことありますか?」
無理に話題をふくらませようとしなくても大丈夫です。
大切なのはお客様が話しやすくなる雰囲気をつくることです。
【まとめ】「うまく話そう」より「関心を持つ」ことが大切
お客様との会話に正解はありません。
大切なのは、お客様に関心を持つこと。
その気持ちが伝われば、自然と会話は生まれます。
最初はうまくいかなくても、場数を踏めば少しずつ慣れてきます。
「話しかけてもらえて嬉しかった」と思ってもらえるような、そんなスタイリストを目指していきましょう。